CMO NOTEについて

24年1月からの3カ月間久しぶりに時間があったので、これまでマーケティングについて考えてきたことを一度纏めてみようと思い立って書き始めたのがこのCMO NOTEである。最初は本でも書こうかなと思ったのだけれど、本の出版の仕方も分からないし、そもそも私が書いた本を出版したい人がいるのかも知らないし、今まで実業界にいて自分の名前を売ることに全く無頓着というか、なるべくしないようにしてきた自分の本を買おうと思ってくれる人がどのくらいいるのかも分からない。

ということで、折角データドリブン、デジタルマーケの専門家と自称しているのでデジタルでやってみようということで、Blogの形態で書くことにした。

まず初めに申し上げたいことは、このBlogでお手軽なノウハウが得られることは期待しないでもらいたいということである。申し訳ないが、お手軽な方法と紹介されているものは大抵の場合、嘘か前提条件が厳しすぎて汎用性がないという偏見があるため、そのようなものを書けないし、書くつもりもないからだ。

ここでは、デジタル時代にCMOやその上位レイヤーのマネジメントが考えなければいけない本質的な経営課題をマーケティングというフィルターを通して議論したいと思っている。20年以上、楽天とその買収した企業群、日米のゲーム業界、日本の人材業と様々な事業をマーケティングのフィルターを通して見てきた。それも、コンサルタントとしてでも、広告代理店でもなく、事業会社のマーケターとして見てきた。その経験で確信しているのは、データドリブンな意思決定やデータドリブンなマーケティングを実施するためには、マーケティング組織は最低限として、理想を言えば企業組織全体に一貫したデータドリブンの意思決定を浸透させるしか方法はないということである。その実現のためには当然強い意志と時間が必要である。私の経験では、1,000-2,000人規模の会社であっても最低国内だけで3年程度の時間は必要だとおもう。グローバルの組織改善という視点でいえば5年ではやりきれなかったという実績しかない。

しかし、ゴールへの到達にその程度の時間がかかるとしても、現状分析を正しく行い、改善しやすいところから手を付ければ、短期でのパフォーマンスの改善ももちろん可能である。この企業で今何をすればよいのを聞かれてもそれは実態を見てみなければ分からないという答えにしかならないが、ここで議論している内容をきちんとご理解いただければ、自分の組織に今何が一番足りていないのかを理解するヒントにはなると思う。

また、ここで書いている議論をまだ組織の意思決定が出来る立場にない人が読んだ場合は、途方に暮れることもあるかもしれない。その場合は、是非このBlogを意思決定出来る人にも勧めてもらって、議論の切っ掛けにしていただけると良いのではないかと思う。

24年3月末を持ってトライトのCMOを正式に退任したため、24年4月から本格的に活動を始めるため、実は1月から少しづつ記事をUpしていたのであるが、今日から本格稼働とさせていただきたい。

オッサンマーケターなので、実験的に似合わないSNSマーケなども部下を頼らず自分でやってみようと思っているが、やり方が拙いいのは、試行錯誤中であると温かく見守っていただけるとありがたい。

この2カ月くらいで少しずつ記事を上げてきたが、まだ書こうと思っていることの半分も書き終わっていないので、これからも内容は追加していくつもりである。すでにUpしているもの、これからUpするものも含めて、下記の内容で今後書き進めていこうと思っている。

もしこれを先に書いてほしいというリクエストとか、感想でも、異論でもあれば、こちらからご連絡いただきたい。

なお、私とメール等のやり取りをしたことがある人であればご存じだと思うが、勢いで文章を書くため、タイポ、誤字脱字が多いのはご容赦いただきたい。私個人にオペレーション能力が欠如していることは自覚しているが、50歳になろうとしている今から改善することは諦めてしまっているので。

最後に、このように20数年間で考えてきたことを纏めようと思って書き始めると、一つ一つのお題に対して私に考える機会を提供し、一緒にチャレンジしてくれた多くの先輩、同僚、部下、代理店、メディア、クリエーターの方々の顔が思い浮かび、例外はありつつも、本当にこの20年で一緒に仕事をした人に恵まれてきたのだと改めて思えた。この場を借りて、これまで一緒に仕事をしてくれた多くの人に感謝をお伝えできればと思う。

2024年4月3日
株式会社データドリブン・コンサルティング
堀内 公博

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